環境計量士の資格の難易度はどのくらいなんだろう?
どのくらいの勉強時間が必要で、資格を取ったらどんなメリットがあるんだろう??
資格を取ったら食いっぱぐれない?
こんな疑問にお応えします。
自分が環境計量士を目指した時に一番初めに気になったのは、環境計量士を資格を取るメリットや難易度でした。あとは、具体的な仕事内容などです。
この記事では、環境計量士のメリット、仕事、年収、勉強時間、勉強方法について書いていきます。
資格を取得してから、かれこれ気付いたら10年近くになり、その間に計量管理者もやっていました。そこで今回は環境計量士の資格を取ったメリットや難易度など実際の経験を踏まえて書いていきたいと思います。
ちなみに、独学・一発合格のための勉強方法・参考書についてはこちらの記事をご参考ください。
【知識ゼロから始める】環境計量士の独学一発合格のため勉強方法と参考書まとめ
環境計量士とは
環境計量士の概要と仕事について記載します。
環境計量士の概要と仕事
環境計量士は、国家資格で、環境や水質分析などの仕事に従事する人のことをいいます。ちなみに環境計量士の国家資格は「濃度」と「騒音・振動」に分かれます。
職業として、環境分析会社、分析メーカー、環境プラントメーカー、水処理会社、公務員などがあります。
計量証明事業を持つ会社では計量管理者をおかないといけないので、環境計量士の資格が必要になります。
計量管理者以外にも、環境・水質分析などのプロフェッショナルとして、スキルを高めるために取得する場合もある資格です。
環境計量士の年収
“環境計量士 転職”で、検索してみてください。
例えば、こんな感じで出てきます。(2020/11/20の求人ボックスより)
会社や職種にもよると思いますが、年収は大体300万円〜500万円くらいです。(もちろん会社、役職、職種によっても異なります。)
計量証明事業を持つ会社は既に環境計量士がいるので、分析会社など働くために必ず資格を持たなくてはいけないと言うことは無いのですが、専門性が高い資格なのでその分野では採用に有利になります。
特に、就職・転職したい会社が公共事業を主体としている場合は、資格があると有利に働くケースがあります。
開発系のエンジニアであれば、分析に関する専門知識は必須になりますし、分析機器メーカーに従事されている場合はスペシャリストとして資格取得すると、キャリアアップにもつながると思います。
環境計量士の資格を取ったことで得られるメリットは?
資格の難易度が非常に高いので、”希少性”があります。環境計量士自体は非常にニッチなんですが、資格取得の難易度が業界の中ではかなり高いので、資格を持つことで何かのタイミングで転職したい場合は有利になるかもしれません。
ニッチな資格ならではということで、業界で働く人にとってのメリットがたくさんあります。
私が経験した&見た具体的な環境計量士のメリットはこちらです。
少し長いですが、環境計量士を受けるかどうか迷われている方に参考になれば幸いです。
資格手当で給料が増えた
私の会社の場合は、環境計量士の資格手当てで月1万円アップします。
正直あまりいい給料ではないので、月1万円のアップは物凄いモチベーションになりました。小遣いもあれなので1万円はでかいです。
会社にもよると思いますが、他社さんでも資格手当があるところは多いはずです。(研修の時に聞きました笑)少しでも給料をあげたいというのは強いモチベーションになると思います。
資格を取ることで得られる知識が主目的(建前)ですが、やっぱりここが資格取得の一番のモチベーションでした(本音)。
転職に有利
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転職に有利なのか?というのも気になると思います。
私の同僚の話になりますが、派遣社員の方で資格を取得して、給料が良くなるということで他の分析会社に転職してしまいました。
寂しかったですが、ご本人のキャリアアップにつながっています。
転職サイトを見てみると、環境計量士を募集しているところは結構ありました。私自身も転職したいな〜とたまに思うこともありますが、検索するとそれなりに募集はあるみたいです。
評価が良くなり給料が増えた
努力するところをアピールできた点もメリットです。
資格は目に見える実績になると思うので、上司からも評価ポイントの一つになったのかなと思います。
私も徐々に上の立場になってくる場面も増えてきましたが、若手社員が頑張って勉強していると応援したくなっちゃいます。業務に活かそうと勉強していることでマイナス要素は絶対ないと思います。評価もきっと自然に良くなるはずです。
仕事の幅が広がり自信がついた
資格を取得した翌々年くらいに、計量管理者を任されました。
先輩社員にサポートしてもらいながらですが、計量証明事業の管理者として、新しい業務を経験できたのが良かったです。
計量証明事業の更新手続きや、計量証明書の発行、管理業務全般や会社で分析の勉強会を開催したりしました。
計量管理者なんてできるの?と思うかもしれません。当時の私もそう思っていて、若手で計量管理者なんてできるのかな・・・と思いましたが、周りの方がサポートしてもらいながら業務を覚えていき、徐々に自信がついてきた感じです。辛かった分トライしてみてよかったです。
人脈が広がり情報量が増え、知識量も増えた
資格を取って10年振り返ってみると、意外とここが重要です!!
資格取得後の研修や、会社が環境計量協議会(各自治体に設置されている団体です)に入っていたので、セミナーや交流会に参加したりしていたので人脈が広がりました。
また、分析機器メーカーと打ち合わせする機会も増えたので、最新の分析装置などの情報も集まるようになりました。
他には情報収集のために学会にも参加するようになりました。
水処理関連の仕事についていると、新しいセンサー情報などはかなり参考になる場面も多いです。
技術的な資格なので、資格を取ることで情報が集まってきて、その情報が後の仕事につながってくるイメージです。新しい仕事への応用や発見につながることもありました。
資格を取った後振り返ってみると、ここの情報量がのちの仕事にじわじわプラスに働いているなあと思ってます。
環境計量士の資格を取得するにあたりデメリットは?
資格取得の難易度が高いため、勉強時間が非常にかかることです。これに尽きるかと。。。
なので、試験に受からないと勉強時間をそれだけ費やすことになってしまいます。
環境計量士の合格率は大体15%なので、難易度は比較的高いと思いますが、一発で合格したいところです。
勉強時間はどのくらいかかるか?少しでも効率的に学習を進めるにはどうしたらいいか?と思った方はこちらの記事をご参考ください
記事:環境計量士に合格するまでに必要な勉強時間は?【300時間くらいです】
環境計量士は食いっぱぐれない資格か?
こちらは参考までですが、例えば下水道維持管理業務で見ると、技術士・エネルギー管理士に次いで環境計量士の資格保有者が少ないです。エンジニアも少子高齢化が進んでいます。
https://www.mlit.go.jp/common/001009801.pdf引用元:日本下水道施設管理業協会
なので、資格を保有することで専門的知識をもつ人材として重宝されることは間違い無いと考えています。
エンジニア不足は将来的に起こると言われている(既に起きている??)ので、資格を持っていることで今のところは食いっぱぐれることはないかなと思います。
※もちろん環境計量士の資格を取れば安心というわけではないですが
補足:資格取得のための注意点
この資格を取れば絶対食いっぱぐれない!という資格はなかなか無いと思います。
例えばこちらの記事をご覧ください。
https://president.jp/articles/-/2867410年後「AIに取られる」仕事ランキング
薬剤師ですら仕事を奪われる可能性がある時代です。
ですので、この資格を取れば安心というわけではありませんのでご注意を。
ただ、資格をとることは自分もそうですが、キャリアアップのための重要な手段であることは間違い無いです。
継続的に勉強することで、キャリアアップを通じて仕事の幅や人脈を広げれば、自ずと食いっぱぐれることはなくなると思います。
資格を目指す際に少しでも参考になれば幸いです。
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