
技術士を独学・一発で受かりたいけど、どうしたらいいのだろう。
勉強時間はどのくらい?勉強方法は?おすすめの参考書は?
論文なんか書けないし、口頭試験なんて…
と、調べながらも悩んでいる方向けの記事です。
この記事では、技術士二次試験の独学・一発合格のための勉強方法について、ポイントごとに紹介して書いていきます。
技術士試験は難易度が高いです。どうして難易度が高いか?
その理由は筆記試験と口頭試験があるからです。
(私も最初は勉強方法に気付くまで、筆記試験なんて無理だ…と思ってました)
タイトルに書いていますが、この筆記試験や口頭試験を乗り越えるために、この記事ではロジカルシンキングを使った対策方法を紹介します。
筆記試験はロジカルシンキングを使う
いきなり、ロジカルシンキングとはなんぞや?という感じかもしれません。
技術士試験ではロジカルシンキングについてあまり触れられている記事はあまり無いですが、一方で合格している方は(無意識含め)ほぼ全員この方法を使っています。
私自身もロジカルシンキングを使って技術士二次試験を独学・一発で合格(筆記試験はA判定でした)しています。ちなみに、筆記試験でA判定をもらえれば、口頭試験が楽になります。
とはいえ元々文章を書くのは本当に苦手でした。。。なので、文章を書くのが苦手な方でも、どうやって記述式問題に答える対策をすればいいのか?と言うところをできる限り具体的に書いています。
ちなみに、とったのは上下水道部門ですが、建設部門や他部門などでも、同様に使える方法です。
それでは、早速ポイントを押さえながら順に書いていきます。
※ロジカルシンキングを使った勉強方法は最後の方に書いてますので、途中は読み飛ばしても構いません
技術士二次試験の概要
試験内容は以下のとおりです。大きく筆記試験と口頭試験に分かれます。
筆記試験では合計3問の技術的な作文をする必要があります。
筆記試験
必須科目
部門全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力
2問中1問選択、600字詰め答案用紙3枚=1,800文字以内
選択科目
選択科目に関する専門知識と応用能力
(Ⅱ-1)4問中1問選択、600字詰め答案用紙1枚=600文字以内
(Ⅱ-2)2問中1問選択、600字詰め答案用紙2枚=1,200文字以内
※配点はⅡ-1が10点、Ⅱ-2が20点
選択科目に関する問題解決能力及び課題遂行能力
2問中1問選択、600字詰め答案用紙3枚=1,800文字以内
最近、試験方法が変わり、筆記試験は全て記述式になりました。
口頭試験
技術士2次試験の口頭試験科目としては、「技術士としての適格性等について口述により行う」と定められています。
次にいつから試験をすればいいの?というところを書いていきます。
試験スケジュール
筆記試験:7月頃
口頭試験:11月末頃から1月末頃まで
※勉強時間は1,000時間以上必要と書いてる記事もありますが、それぞれのバックグラウンドや部門にも依ります。
試験を開始する時期は、試験が7月なので、半年から1年前から準備した方がいいです。(もちろん早いに越したことはないです)
ちなみに口頭試験は筆記試験が受かってからでも、対策は十分間に合います。
まずは筆記試験に全力を注ぎましょう。
次に筆記試験対策について、勉強方法などを細かく書いていきます。
受かるための対策・勉強方法
ポイントごとに書いていきます。
業務経歴書
業務経歴書の内容で、口頭試験の結果が決まります。といっても過言ではないです。業務経歴書を見ながら面接官が質問してきます。
書き方については、こちらの記事をご参考ください。(最後の方にサンプルを書いています)

必須科目・選択科目(この記事のメイン)
ここを細かく書いていきます。(少し長いですが、とても重要です)
記述式問題に解答する力をつけるには、以下の2点を行います。
- 技術者としての知識を持つ
- 知識を論理的に伝える力をつける
→ここでロジカルシンキングを使います
くどい説明になってしまいますが、この試験は、試験官側から見て受験者が技術者として適正化かどうかというのを見定められる試験です。
そのため、上で書いた①で技術者として十分な知識量を持って、②で私は技術者として十分な知識を持ってますよ。
というのを試験側に示さないといけないというわけです。
この①と②の両輪を回して勉強していくことが非常に大事になります。
次でさらに深掘りして説明します。
技術者としての知識を持ち方
情報の得るために以下がオススメです。
- 受験部門の関係省庁・団体のHP等で情報を得る
- 過去問や教材で情報を得る
最初に省庁HPなどで全体を俯瞰的に眺めて、次に過去問・教材で該当分野の深掘りをします。
資格試験の勉強方法の仕方として、過去問を解いてから勉強を始めた方が良いのですが、記述式の場合は全体感を掴むことが重要なので、全体を俯瞰して勉強した方が良いです。(※記事の後半に書いている、文章の書き方については過去問を参考にすることをオススメします。)
この順番が効率的のいい勉強方法です。
例えば、建設部門や上下水道部門であれば、国交省や厚生労働省のHPを見まくります。
そこでみるポイントは”課題”はなにか?を考えながら見ることです。
下水分野で具体例を書きます。
例えば国交省の下水道のHPを見ます。
必ずよく見た方がいいのはこちらのガイドラインです。(ガイドラインあるところに課題ありです)
大項目に【未普及地域の解消】、【浸水対策】、【事業マネジメント】、、、みたいのが書いてます。
中身を読んでいくときに、例えば事業マネジメントはなぜガイドラインがあるのか?を考えながら読み解いていきます。
すると、なるほど、技術者が不足していて、料金収入が減っていて、施設が老朽化していて、、、などキーサードを押さえながら読み進めることが段々とできてきます。
その後、気づきを深めるために教材や過去問などでカバーしていきます。
ある程度知識が身についたら重要なキーワードを整理すると良いのですが、自分でまとめると大変&抜け漏れもあるので、キーワードをまとめた教材が非常に役立ちます。(いずれにしろ、必ず省庁HPで関連分野のガイドラインなどを見ることは、強くおすすめします。)
建設部門で過去問やキーワードをまとめたものです。
上下水部門の過去問やキーワードをまとめたものです。
次に、ここで得た知識をどうアウトプットして伝えるかについて書いていきます。
知識を伝える力をつける(ロジカルシンキングの使い方を知る)
ここからがロジカルシンキングの話です。
”ロジカルシンキングを使う”の意味をシンプルに言い換えると、
「私は技術士に相応しいですよ」というのを試験官に論理的に伝える、という意味です。
これを試験中にずっと念頭に入れて文章を書きます。
ロジカルシンキングの説明ために、少し長くなりますが、問題を出します。
問題です。
「イチローが優秀な野球選手であること」をイチローを知らない人に説明してください。
何をつたえればいいと思いますか?
少しだけ考えてみてください。
・・・。
どうでしょうか?
はっきりとした正解はもちろんないのですが、考える方法があります。
考える方法としては、次のように順番にやっていきます。
- 伝える人にどのような行動をとってもらうかを考えます。←ここが重要です
- 伝える人に、その行動をとってもらうために何を伝えるべきかの枠組みを考えます。
- 設定した枠組みについて、それぞれ中身を述べていきます。
具体的に説明すると次のような感じです。
①伝える人にとってもらいたい行動は?
→例えば、ここでは「イチローってすごいね」って言わせるとします。
②すごいねと言わせるための枠組みは?
→①実績、②他の選手との比較、③伝説エピソードを枠組みとして伝えることします。
③枠組みの中身は?
→実績:日本人メジャーリーガーとして、初めて最多安打・盗塁王・新人王とか数々のタイトルをとっているんだ。
→比較:ちなみに、年間最多安打の記録は、メジャーリーグで今現在誰にも破られていないんだ。日本は愚か世界にもこんなにヒットを打った選手はいないよ。
→伝説:メジャーでも活躍したイチローだけど、高校時代にこんな伝説があるよ…。
どう?すごくない??
みたいな感じです。
もちろん正解はないので、自分の方がもっと良いのを書ける!と言う方はゴリゴリ記述式問題かけると思います。
と言うことで、記述式では”問い”に対する答えを論理的に伝えることが必要になります。
繰り返しになりますが、今回は、試験官に”私は技術士として相応しいですよ”と言うのを伝えるための文章を書きます。これを念頭にずっと入れて問題に回答していきます。
論理的に物事を伝えると言うのは訓練が必要です。わたしもめちゃくちゃ訓練しました。
技術士向けの記述テクニックについてはどこかでまた書いていきたいと思います。
書きたいと思いますが、技術士向けの論理的な文章の書き方に関する本が出ていました…。
論理的思考力を高めることで技術士の独学・一発合格に近づくことができます。
学んだ知識をアウトプットするのが一番学びが深まります。
ちなみに余談ですが、このロジカルシンキングはいろんな場面で使えるので、これを機会に学ぶといいです。
企画書、報告書、面接、昇格試験、発表などなど、いろんな場面の仕事でいつも使ってます。
こちらはご参考までですが、私が読んだ本です。クリティカルシンキングはセミナーも受けていて、非常に学びが深まりました。論理的に伝えるということを基本からじっくり学んだ感じです。
口頭試験
工事中ですが、口頭試験にもテクニックがあります。
まとめ
この記事のまとめです。
- 技術士二次試験の独学一発合格のためには、技術士としての知識を得て、それを伝える力をつけることが必要
- 技術士の知識を得るには、関連省庁のHPをみて全体感を掴んだのちに、過去問や教材で深掘りすると良い
- 伝え方には考える方法がある。
ロジカルシンキングを使って、論理的に自分が技術士として相応しいということを試験官に伝える
以上、長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。
コメント