
30歳で技術士を取る方法について知りたい。
と思いながら色々調べている方向けの記事です。
この記事では、こんな知りたいに答えていきたいと思います。
最初に技術士を30歳で取得するためのロードマップの概要はこちらです。
- 23〜24歳 技術士一次試験に受かる
※実務経験が必要なので、できるだけ早く受かります - 25〜28歳 実務経験4年(理系院卒は2年)
※ここでひたすらスキルアップを図り実力をつけています
一番重要なので詳細は後述します - 29〜30歳 技術士二次試験に受かる
※業務経歴書の準備から試験の勉強方法について後述します
非常に長いスパンになりますがロードマップはこんな感じです。
こんなに時間がかかるのか、、、と思うかもしれませんが技術士を取得した方の平均年齢が42歳なので、どうしても長いスパンでの準備が大事です。とはいえ、できるだけ30代と若いうちに資格が取りたい人も少なくないと思います。
ちなみにわたしは32歳くらいで技術士を取得しています。30歳ぴったしではないですが、技術士に早く受かりたかったので、当時かなり調べていたこともありそのポイント抑えています。
この技術士に合格のための必要な重要なポイントを抑えておけば、30歳で受かることも全然可能だと思っています。若いうちに技術士をとっておくと、社内評価がよくなることはもちろん、転職して給料を上げることもできます。
技術士合格のための重要なポイントはこちらです。具体的には、実務経験4年のうちにスキルアップと技術者としての経験を積みます。
①絶対必要になスキル :ロジカルシンキング(論理的思考力)
②あると絶対有利な経験:学会発表と特許出願
この重要なポイントを早いうちに理解することで、30歳で技術士を取るのに近づけると思います。
それではそれぞれステップごとに具体的に説明していきます。
技術士一次試験に受かる
技術士一次試験はどの科目を受けても大丈夫なので得意科目を受けると良いです。なので、大学で専攻していた科目を受けると良いです。
勉強時間は、ざっくりですが50〜80時間程度です。
参考者・テキストは、共通科目と専門科目の2つの過去問は必須です。こちらのオーム社のものが、非常にまとまっていて分かりやすいのでオススメです。
基礎科目・適正科目
専門科目についても、基本的に過去問があればよく、こちらがオススメです。
建設部門のオススメの過去問
上下水道部門のおすすめの過去問
過去問だけでは難しいと思うので、必要に応じて参考書もあると良いです。
建設部門
上下水道部門
基本的には、2〜3ヶ月前から関連の過去問を中心に4-5回以上は繰り返すと良いです。
スキルアップと技術者としての経験を積む
一次試験に受かったら技術者として実務で経験を積むのとスキルアップを図ります。重要なのはもちろん仕事を一生懸命やることですが、技術者としてどう経験を積んでいくかが重要になります。
これを意識するとしないとでは、実務経験の長い年月のなかで大きな差が生まれてしまいます。なので、頭の片隅でも全然大丈夫なので、ポイントを意識しながら仕事をしていくと良いです。
ポイントは上にも書きましたが、業務のなかでこれらを身につけていきます。
①絶対必要になスキル :ロジカルシンキング(論理的思考力)
②あると絶対有利な経験:学会発表と特許出願
それぞれ具体的に書いていきます。
ロジカルシンキング(論理的思考力)はなぜ必要か?
始めに、なぜロジカルシンキングが必要なのかを説明します。
技術士の二次試験には筆記試験と口頭試験がありますが、特に、筆記試験では、科目の中で問題解決能力及び課題遂行能力に関する問題があり、これを解くのにロジカルシンキングが必要になります。
具体的に説明すると、例えばこんな問題が出ます。
「上下水道事業を安定して継続させるための様々取り組みが求められている。これについて技術者としての立場で多面的な観点から、上下水道事業に共通する課題を複数抽出しその内容を観点とともに示せ。「抽出した課題のうちで最も重要と考える課題を1つ上げ、その理由と課題に対する解決策を複数示せ」(令和2年度の上下水道部門の必須科目より)」
課題に対する解決策を示せと問われます。試験官が「なるほどな」と納得するような文章を書かないといけないです。
試験官が納得するためには、論理を組み立てて解答する必要があります。逆に、論理を組み立てられないと何回受けても技術士は受かりません。
ここでは、長くなってしまうので省略しますが、ロジカルシンキングを使った文章の書き方についてはこちらの記事をご参考ください。

なので、ロジカルシンキングを学ぶことが技術士を合格するために必要になります。
ロジカルシンキングの身につけ方
ロジカルシンキングなんて本当に身につける必要あるの?とあやしく思うかもしれませんが、試しに”技術士 ロジカルシンキング”と調べてみてください。色々サイトが出てきますが、技術士に受かっている方は、全員ロジカルシンキングを使っています(意識しているかどうかは別ですが)。
ちなみに、身につけると技術士に受かるだけではなく、企画書を書けるようになったり、プレゼンや説明が上手くなったりします。そのため仕事で褒められたり面接の受け答えが上手くなったりと、昇給や転職にも繋がったりするので、それだけで食っていける、一生役に立つスキルと言っても言い過ぎではないです。
論理的思考能力の身につけ方のステップは大きく分けて2つで、順番に”インプット”と”アウトプット”です。知識を詰め込んで、どんどん実践していきます。
ちなみに、アウトプットというので活用しないと全くスキルが身につきませんので、インプットとアウトプットを繰り返します。
入門としてインプット
まずまずはロジカルシンキングについて初めて学ぶという方が多いと思うので、入門としてのオススメの本です。漫画なのでめちゃくちゃわかりやすいです。
※中古で50円くらいでもあったので安いです。(2020年12月情報なので上がっていたらすいません)
ちなみに、こちらの方がさらに分かりやすいですが、kindle版で800円くらいです。
入門者→初級者になるためのインプット
そしてここからが、本腰入れてさらにインプットしていきます。できるだけ安くするということで、Amazonのサービスを無料期間で利用しまくります。
kindle unlimited、Audibleで関連の本を無料期間に読みまくり&聞きまくります。
※自動更新されてしまうので、その点注意してください。(2020年12月の情報です)
読み放題&聞き放題で、読んだ方が良い本をいくつか紹介します。
こちらの2章のところは、思考術に関するところです。
Audible(Audibleの方が名著が多いです)
以下の、イシューから始めよとロジカルシンキングは読んでおいた方がいいです。特にビジネスマンの方でしたら、読むのをオススメします。
こちらも名著で読んだ方がいいです。ロジカルシンキングの技術が体系的学べるのと、さらに具体的な事例も数多く載っているので参考になることが多いです。
アウトプット
次に、インプットした知識を実践に生かして行きます。これは本当にオススメなのですが、グロービス放題を活用するという方法があります。これも一週間無料があるので、その中の「クリティカルシンキング」というのだけ受け切ります。
こちらも特にビジネスマンの方に本当にオススメです。上にも書いていますが、7-8年たった今でもグロービスの学びを仕事に生かしています。無料期間のうちに受けて損することは絶対ないです。
グロービスで学ぶと、知識と実践のためのスキルが定着していきます。
他には、上のグロービス放題で十分ですが、こちらの練習帳でさらに使えるトレーニングがあるのでオススメです。
特許出願と学会発表はなぜ必要か?
これは至ってシンプルで、受験時に30代と比較的若いため、実務経験を目に見える形で見せると口頭試験で効果的だからです。上にも書きましたが、受験者はもちろん30代もいますが、圧倒的に30後半〜40代以上の方が非常に多いです。(周りが年上が多く頭良さそうに見えたので、今でも試験会場の緊張感を思い出します。特に口頭試験は緊張しました。)
やはり、30代のうちは実務経験が40代の方と比べると圧倒的に少ないです。場数が違うので同じ土俵に立つと全然勝てないです。また、技術士にはリーダーシップも問われますが30代前半で自分がプロマネ的に主体的に案件を行うこともなかなか数としては少ないと思います。
なので、業務経歴書の中で○○をやりました。これは○○学会で発表もしており、特許も出願中です。と答えることで面接官も「こいつやるな」と思います。若いうちにできるだけ学会発表など色々な場面でチャレンジすると良いです。
技術士二次試験に受かる
技術士の二次試験概要についてはこちらの記事をご参考ください。最初の方に概要が書いています。

ここでは二次試験に受かるための準備についてスケジュール順に説明します。筆記試験の準備を含めると1.5〜2年くらいかかりますので、メリハリをつけて勉強すると良いです。メリハリポイント含めたスケジュールはこちらです。(あくまでも公式HPをご参考ください)
4月 受験申込み
メリハリ:口頭試験で重要なので、3月初旬から要準備
7月 筆記試験
メリハリ:半年から1年前くらいから要準備
試験を終えたら一旦休憩
10月 合格発表
11-1月 口頭試験
メリハリ:筆記試験の合格発表があってから準備で間に合います
3月 合格発表
受かるための準備について、ポイントごとに書いていきます。
受験申込み
受験申し込みには業務経歴書が必要になります。
これは、口頭試験に影響しますので、適当に書かずに全力を注ぎましょう。
ポイントをこちらの記事に書いていますのでご参考ください。
他には受験者の状況によりますが、大学の卒業証明書などの準備が必要なので早めに準備しましょう。
筆記試験
筆記試験は過去問だけでは対応できないので、勉強方法を工夫する必要があります。
筆記試験の対策には、上で書いたロジカルシンキングに加えて、技術士としての勉強(インプット)と文章で知識を表現する(アウトプット)を学んでいく必要があります。
ちなみに、筆記試験はA判定をとると口頭試験でかなり有利です。そのためにも時間をかけて勉強しましょう。
詳しくはこちらの記事をご参考ください。文章の上達方法についてと、書き方のポイントについて詳細を書いています。
また筆記試験の内容を口頭試験で聞かれる場合もありますので、筆記試験の回答は忘れないうちに手元に書き直しておくと良いです。
口頭試験
口頭試験の合格率はかなり高いですが、ここで失敗すると今までの苦労が水の泡になってしまいます。
できるだけ入念に準備して試験に臨みましょう。
失敗談を交えて、対策について詳しく書いていますので、こちらをご参考ださい。
まとめ
以上が、30歳でも技術士になるための具体的なロードマップです。
難しいところもありますが、実体験含めた内容なのできっと参考になると思います。
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